2022年
6月
02日
木
生徒たちの「分からない」を取り上げて考えていきます。
解き方が分からない前提で「どんな風に考えて解いていくか」という過程を書いていくので、ぜひご自身でも解き方を考えながら読み進めてみてください。
今回は、とある中学の「2年 1学期 中間テスト」で出題された、英語(未来の文 be going to/助動詞will、助動詞must、接続詞when/if) の問題です。
特別難しい問題ではありません。テスト範囲で習った文法の並べ替え問題です。
個人的には、私が中学生だったころから好きな問題でした。理由は英単語のスペルを覚えてなくても良いから!、あとパズルみたいで楽しくないですか?
ですが、英語に苦手意識を持っている子は、これがなかなか難しいようで正しく並べなおすことが出来ません。
並べ替え問題は英文法のルールに基づいた「英単語並べ替えパズル」のようなものなので、ラッキー問題だと思えるようにしっかりと考えられるようになって欲しいですね。
それでは (1) の問題から。
Let's think!
(1) あなたは何時に寝るつもりですか。
( you / what time / to / are / going / do / go to bed / ? )
まずこれは未来の予定について質問している文ですね。なので文法は、
be going to + 動詞の原形
となります。「寝る」は go to bed なので、
are going to go to bed ( you / what time / do / ? )
こんな感じで分かるところから文の塊を作っていくと分かりやすいかもしれないですね。次にこの文の主語は「あなた」なので文の先頭に持ってきますが、疑問文なので be動詞と入れ替えないとダメですね。
are you going to go to bed ( what time / do / ? )
あとは連語の疑問詞 what time ですが、疑問詞の疑問文は疑問詞を先頭に置けばいいですね。最後に ? を付ければ完成です。
A. What time are you going to go to bed ? ( do )
「未来の文 be going to / be動詞の疑問文 / 疑問詞の位置」
押さえておくべき文法はこれだけかな。よく分かってない子は見直しておきましょう。
では次の問題。
Let's think!
(2) 明日、晴れることを望みます。
( I / it / hope / will / is / clear / be / tomorrow / . )
まずこの文の動詞は「望みます」です。では誰が「望む」のか?「望んでいる」のは「私」だと考えられるので、日本語の文では省略されていますが、主語は「私」ですね。なので主語と動詞はセットにできますね。
I hope ( it / will / is / clear / be / tomorrow / . )
時間を表す副詞 tomorrow は基本的には文の最後に置けばよいので、
I hope ・・・ tomorrow . ( it / will / is / clear / be )
あとは天気の部分。天気の表現は、
it is + 天気を表す形容詞
となり、「晴れ」を表す形容詞は clear だから天気の表現は「it is clear」。
さらにここでは明日、つまり未来の天気の話なので will も組み込み「it will is clear」。
助動詞 will のあとにくる動詞は原型なので「it will be clear」。よって、
A. I hope it will be clear tomorrow . ( is )
「未来の文 will / 天気の表現 / 時間を表す副詞の位置」
押さえておくべき文法はこれだけかな。よく分かってない子は見直しておきましょう。
では次の問題。
Let's think!
(3) 真央は 6 時までに宿題をしなければなりません。
( Mao / do / by / hers / homework / must / six o'clock / her / . )
まずは「真央は宿題をする」という文を考えてみましょう。英語だと「真央は、する、宿題を」という並びになりますね。
「する」は do
「宿題」は homework
ここで注意しないといけないのは、英語では「誰の宿題」なのかをはっきりさせます。真央は他の誰かの宿題をするわけではなく、自分の宿題をするわけですよね。なので、英語の文では「彼女の宿題」と書かないとダメなんですね。日本語の文には書かれることがないので見落としやすいポイントです。なので
「宿題」は her homework
ちなみに hers の方は所有代名詞で「彼女のもの」という意味なのでここでは使いません。
Mao do her homework ( by / hers / must / six o'clock / . )
この時点だと文法的におかしな箇所がありますね。分かりますか?主語の Mao は三人称単数、この文の時制は現在なので動詞 do には三単現の s を付けて does にしないといけません。
なのですが、この問題の文は「しなければならない」、つまり助動詞 must を使う文だから動詞の do は原型のままで良いというわけですね。
Mao must do her homework ( by / hers / six o'clock / . )
あとは「6時までに」の部分。前置詞 by が「~までに」、「6時」は分かりますよね。時間を表す文は文の最後に持ってくるので、
A. Mao must do her homework by six o'clock . ( hers )
「助動詞 must / 所有格の代名詞 / 時間を表す文の位置」
押さえておくべき文法はこれだけかな。よく分かってない子は見直しておきましょう。
では次の問題。
Let's think!
(4) 私は日本にいたとき、ときどき釣りを楽しみました。
( I / sometimes / fishing / when / if / I / enjoyed / was / in Japan / . )
~したとき、~した。これは接続詞 when で繋ぐ文ですね。まぁとりあえず、「私は日本にいた」「釣りを楽しみました」の二つの文を考えてみましょう。
「私は日本にいた」
be動詞の文は二種類あって、
「○○は△△だ」というように状態を表すもの。
「○○は□□にいる」というように存在を表すもの。
後者は be動詞のあとに場所を表す言葉が入ります。あと、この文は過去形なので、次のように並べればいいですね。
I was in Japan ( sometimes / fishing / when / if / I / enjoyed / . )
「釣りを楽しみました」
これは主語が省略されていますが、釣りを楽しんだのは「私」ですよね。釣りは fishing 、楽しむは enjoy なので、
I was in Japan / I enjoyed fishing ( sometimes / when / if / . )
ここまでを見てみると、簡単な be動詞の文と一般動詞の文だけですよね。これなら分かる!って思えませんか?
さて次は「釣りを楽しみました」に「ときどき」を追加します。
「ときどき」は sometimes 、頻度を表す副詞です。頻度を表す副詞は基本的には一般動詞の前に置きます。
I was in Japan / I sometimes enjoyed fishing ( when / if / . )
完成まであと少しです。~したとき、という文なので使うのはもちろん when ですね。「日本にいたとき」なので I was in Japan の前に置きます。
when I was in Japan / I sometimes enjoyed fishing ( if / . )
最後に考えないといけないのはこの二つの文の並べ方です。
when を含む文節を前に置いた場合は、後半の文との間を ,(カンマ) で区切るのが通例です。
when を含む文節を後に置いた場合は、カンマで区切る必要はありません。
この問題で用意されている単語の中にカンマは無いので、when の文節は後に置きましょう。
A. I sometimes enjoyed fishing when I was in Japan . ( if )
「存在を表す be動詞の文 / 接続詞 when / 頻度を表す副詞の位置」
押さえておくべき文法はこれだけかな。よく分かってない子は見直しておきましょう。
では次の問題。
Let's think!
(5) もし舞が私の家に来るのなら、私はケーキを作ります。
( comes / my house / make / if / to / I / Mai / when / will / a cake / , / . )
もし~なら、~する。これは接続詞 if で繋ぐ文ですね。先ほどの問題と同様に二つの文をつなげた形になります。ですので今回も、「舞が私の家に来る」「私はケーキを作ります」の二つに分けて考えてみましょう。
「舞が私の家に来る」
シンプルな一般動詞の文ですね。日本語を英語風に並べ替えるなら「舞が、来る、私の家に」となりますが、英語が苦手な子はまず日本語の方を並べ替えてみると分かりやすいかもしれませんね。場所を表す言葉の前に前置詞 to を置いて「~に」を足すのも忘れずに。
Mai comes to my house ( make / if / I / when / will / a cake / , / . )
「私はケーキを作ります」
これも一般動詞の文ですね。日本語を英語風に並べ替えるなら「私は、作る、ケーキを」となります。ただ、気を付けないといけないのは「ケーキを作る」のは「舞が家に来たら」という未来のお話だということ。なのでこちらの文には未来を表す助動詞 will が必要になります。
ちなみに、「舞が家に来たら」の方の文も未来の話ですが、こちらは「もし~ならば」という if に続く副詞節は現在の文として書きます。
Mai comes to my house / I will make a cake ( if / when / , / . )
あとは接続詞 if で二つの文をつなげます。if を置くのは「舞が私の家に来る」の文の前、そしてこの並べ替えの単語の選択肢には ,(カンマ) が用意されているので、if の文節を前に置いて後半の文との間をカンマで区切れば ok です!
A. If Mai comes to my house , I will make a cake . ( when )
「接続詞 if / 前置詞 to / 二つの文節の時制の違い」
押さえておくべき文法はこれだけかな。よく分かってない子は見直しておきましょう。
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一見簡単そうに見える並べ替えの問題ですが、本気で勉強しようと思ったらかなりたくさんのことを学べた気がします。
ここまで書くのに、実はたくさん寄り道をしています。
① will と be going to の違い
will :
その場で決まったこと(発言する前は決まっていなかったこと)について話す際に使われる。未来、というより未来に対する意思表示のニュアンス。
be going to :
既に予定していたことや、計画していたことについて話す際に使われる。
② 「晴れる」の表現 sunny, fine, clear
sunny :さんさんと太陽の光が降り注ぐ様子を表す。
fine :気持ちのいい日、というニュアンス。少々曇っていても使われる。
clear :雲がなく澄み切った状態。快晴。
③ 頻度を表す副詞 always, usually, often, sometimes, never
置く位置:
一般動詞の前、be動詞の後ろ、助動詞 (can, will など) がある場合は助動詞と動詞の間。
→否定文を作る時の not と同じ位置、と覚えておくと分かりやすい。
どれくらいの頻度のときに使うの?:
always:いつも(100%)
usually:たいてい、普通(80%)
often:よく、しばしば(60-70%)
sometimes:時々(40-50%)
never:決して〜ない(0%)
※パーセンテージはあくまで目安。話し手の主観による。頻度の多い少ないの順番としてこの並びの通り。中学で覚えておくのはこの 5 つくらいでいいと思う。
④ 接続詞 when, if(並べる順番)
接続詞を含む文節は、前においても後ろにおいてもどちらでも良い。前に置く場合は、後ろの文との間をカンマで区切る。
When<文A>, <文B>.
<文B> when<文A>.
If<文A>, <文B>.
<文B> if<文A>.
⑤ 接続詞 when, if(時制の違い)
when と if を使った副詞節の文は未来のことでも現在形を使う。つまり、
When<文A(現在形)>, <文B(Will)>.
If<文A(現在形)>, <文B(Will)>.
となる。この形になった理由は諸説あり、その中の一つに、
will とは「意志」や「予想」という、「心の動き」を表すために使う言葉。
「~するとき」「~ならば」といった時や条件には人の意志は介在しません。だから、そもそも「心の動き」を表す助動詞 will を使う必要がない、という説があるそうです。
理由が、なるほどな、と思えるものだったので、いくつかの中からこの説を紹介しました。
などなど、挙げればキリがないのですが細かいことが気になって、この記事一本書くために本当にたくさんのことを調べました。知らないこと、忘れていたことも色々あってすごく楽しかったです。
問題を解けば終わり、答えが分かれば終わり、ではなく、問題を解く過程でたくさんの「なんだろう?」っていう疑問を見つけて、それを理解していく努力が勉強です。
そしてその「なんだろう?」を解き明かしたときの達成感を味わうのが勉強の醍醐味です!
ぜひたくさんの「分からない」を見つけて、それを「分かった!」に変えていく努力をしていってくださいね!
以上です。お疲れさまでした!
(*ᴗˬᴗ)⁾⁾
2016年
7月
02日
土
期末テストの英語で97点だった生徒の解答でこんな間違いがありました。
問題:次の日本語に合うように( )に適切な英単語を入れましょう。
あれはあなたの犬ですか。
Is that ( ) ( ) ?
この問いに ( your ) ( dogs ) と回答していたので、「何で複数形にしちゃったの?」と聞くと、「上の方の問題で I don't like dogs. という英文があって、それで dogs なのかなって思った」んだそうです。
ということで、この二つの文における dog の違いについて書いてみたいと思います。
まず、
あれはあなたの犬ですか。
Is that ( ) ( ) ?
この問題の答えは your dog ですね。主語が that で単数なので that が指す名詞 dog で単数になります。be動詞の文はbe動詞を挟んだ主語と名詞がイコールの関係になるんですよね。
次に、
I don't like dogs.
こちらは「私は犬が好きではありません」という意味の文ですね。犬が好きか嫌いか、という話題は普通はある一匹の犬を指して言っているのではなく、犬という生き物全般が好きか嫌いか、という話ですよね。なので dogs というように複数形で表現するんですね。
さて、ところで英語というのは名詞に a や the などの冠詞を付けるか付けないか、複数形にするかしないか、で大きくニュアンスが変わるのですが、中学生にはその区別が難しくてよく分からない子も多いと思います。
ですので少し例を挙げてみたいと思います。
I like dogs.「私は犬が好きです」
→犬という生き物全般が好きというときに使う言い方ですね。
I like a dog.「私は(ある一匹の)犬が好きです」
→犬という生き物全般が好き、というニュアンスは無くなって「この犬だけが好き」という感じ。
I like the dog.「私はその犬が好きです」
→この前にある特定の犬の話をしている流れで、その特定の犬を指して好き、という感じですね。
I like dog.「私は犬の肉が好きです」
→この文の dog のように、単数形の名詞の前に a や the の冠詞など何の限定詞もないと、それは必然的に「数えられないもの」を表すことになり、数えられない dog と言えば素材として意識されて「犬の肉」というニュアンスになるようです。なので「犬が好き」と言いたくて I like dog.
などと言ってしまうとネイティブの人は「犬の肉を食べるのか」と思ってかなりいやな顔をするかもしれません(^^;
パッと見、どれも同じように「犬が好き」と言っているように見えて、伝わる内容がかなり違ってくるのですね。
こうして冠詞の有無、複数形にするしない、でどんな変化があるのか、それが分かれば何となく冠詞や単数複数の扱い方も見えてくるのではないでしょうか(^^)
2016年
3月
01日
火
前回の続き。
実際に大阪公立入試2015年度後期A選択の問題を、
「読みながら解く」
「意味のカタマリごとに区切って前から順に読む」
の2つのポイントを押さえながら解いていってみたいと思います。
あとは、なるべく「中学生くらいの英語力だったら」ということも意識して書いてみますね。
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では、□1 [II] の問題をやってみましょう。
まずは問題をひと通り確認します。
(1)~(4)は本文中に設問箇所がある問題、(5)~(6)は本文全体の内容を把握していないと難しそうです。
ということで、本文を見ていきましょう。
What is / your favorite Japanese coin?
何ですか / あなたのお気に入りの日本の硬貨
Jane's favorite coin / is the five yen coin.
ジェーンのお気に入りの硬貨は / 5円玉です
After her speech, / I [ ① ] interested / in
coins.
彼女のスピーチの後 / 私は興味を [ ① ] / 硬貨に
問(1)
「~に興味を持つ」は「become interested in ~」なので答えは「イ」の「became」ですね。熟語が分からなくても他の選択肢を見れば「asked 尋ねた」「found 見つけた」「took 取った」は当てはまらないので消去法で考えても答えは見つかりますね。
So, / I began / to learn / about
them.
そんなわけで / 私は始めた / 学ぶことを /
それらについて
In Japan, / six kinds of coins / are usually used.
日本では / 6種類の硬貨が / 通常使われている
Among (A) them, / the five yen coin / has a hole.
それらの中で / 5円玉は / 穴があいている
問(2)
「それら」が指しているものを直前の文から探せばいいですね。問題には「ひとつづきの英語4語」というヒントまで書いてくれているので、答えは直前の文の主語である「six kinds of coins」を抜き出せばOKです。
The fifty yen coin / has a hole, / too.
50円玉 / 穴があいている / ~も
[ ② ]
I think / there are some reasons / for that.
私は思う / いくつか理由がある / そのことには
問(3)
選択肢の英文が何を聞いているかを見ていくと、
ア:When did they begin to have holes? → いつ?
イ:How do people make holes in them? → どのように?
ウ:Who told people about holes? → 誰が?
エ:Why do they have holes? → なぜ?
とそれぞれ聞いていて、設問部の次の文で「理由がある」と言っているのだから「なぜか?」を訊ねる文が適切そうです。なので答えは「エ」の「それらにはなぜ穴があいているのか?」ですね。
For example, / if some coins have holes, / we can easily / tell coins with holes from coins without holes.
例えば / もしいくつかの硬貨に穴があれば / 私たちは出来る簡単に / 穴のあいた硬貨と穴のない硬貨とを区別する
※本文の後の(注)のところで「tell A from B」「AとBとを区別する」と書いてくれているので前置詞の前で区切らず tell 以降をまとめて訳します。
Coins / with holes / are used /
in some other countries, / too.
硬貨は / 穴のあいた / 使われている /
いくつかのほかの国々で / ~も
The designs / on coins / are very interesting.
デザインは / 硬貨の / とても興味深い
Do you know / that animals are often used / as the designs / on coins / in other countries?
あなたは知っていますか / 動物がしばしば使われた / デザインに / 硬貨の / 他の国々で
Jane gave me a coin.
ジェーンはくれた 私に 硬貨を
She brought it / from Canada.
彼女は持って来た それを / カナダから
A polar bear is used / as the designs / on it.
ホッキョクグマが使われていた / デザインに / それの
Also, / look / at this picture.
それに / 見て / この絵を
A tiger is / on a coin used / in India.
虎です / 硬貨に使われた / インドで
People are often used / as the design / on coins / in the world, / too.
人々はしばしば使われた / デザインに / 硬貨の / 世界で
/ ~も
How about Japanese coins?
どうだろう / 日本の硬貨については
Plants are often used / as the design / on Japanese coins.
植物がしばしば使われた / デザインに / 日本の硬貨の
For example, / a rice stalk is / on the five yen coin.
例えば / 稲穂は / 5円硬貨に
Cherry blossoms are / on the one hundred yen coin, / and that is my favorite
coin.
桜の花は / 100円硬貨に / そしてあれは私のお気に入りの硬貨です
And a young tree is / on the one yen coin.
そして若い木は / 1円硬貨に
That coin was first made / in 1955.
あの硬貨は初めて作られた / 1995年に
Its design has not changed / for about sixty years.
それのデザインは変更されていない / 約60年間
Plants are also / on many coins / in the world.
植物も同様です / 多くの硬貨で / 世界の
Look / at this picture.
見て / この絵を
It's a coin used / in the UK.
それは硬貨です使われた / イギリスで
You can see a flower / on it.
あなたは見ることができる花を / それの
What designs are used / on the other coins / in the world?
どんなデザインが使われているか / その他の硬化に / 世界の
I'm going to study / about (B) that.
私は勉強するつもりです / そのことについて
問(4)
これも直前の文を見て、前から順番に直訳したものを日本語らしく並べ替えればOKです。
なので答えは「世界のその他の硬貨にどんなデザインが使われているか、ということ」、こんな感じで書ければいいでしょう。
When we visit a different country, / we will see many different kins / of coins used
there.
私たちが訪れるとき 違う国を / 私たちは見るだろう 多くの違う種類の / 硬貨を 使った そこで
I may find interesting things / about different countries / by learning / about coins
/ in the world.
私は見つけるでしょう 興味深いことを / 違う国々についての / 学ぶことによって / 硬貨について / 世界の
問(5)
①What animals is used / as the design / on the coin / that Jane gave Shun?
何の動物が使われているか / デザインに / 硬貨の /
ジェーンが俊にあげた
ジェーンがくれた硬貨はカナダから持ってきたものでホッキョクグマが使われたデザインだった、と書いてありましたね。
なので答えは「It is a polar bear.」とか「A polar bear is.」とかでOKですね。
②Is the one hundred yen coin / Shun's favorite coin?
その100円硬貨は / 俊のお気に入りの硬貨ですか
桜の花が100円硬貨に使われていて、それは自分のお気に入りだ、といっているので答えは「Yes, it is.」ですね。
問(6)
選択肢を見ていきましょう。
ア:Coin with holes / are used only / in Japan.
穴のあいた硬貨は / 唯一使われている / 日本で
イ:People are not used / as the design / on coins / in the world.
人々は使われなかった / デザインとして / 硬貨の /
世界の
ウ:The one yen coin / was first made / in 1955, / and its design / was changed some years ago.
1円硬貨は / 初めて作られた / 1955年に /
そしてそれのデザインは / 数年前に変更された
エ:Shun thinks / that coins in the world / may tell him interesting things / about defferent countries.
俊は思う / 世界の硬貨が / 教えてくれるかもしれない 彼に 興味深いことを / 違う国々について
なので答えは「エ」ですね。
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以上、実際に過去問を解いてみましたがどうでしたか?
文のカタマリごとに分ける、というのは英語の文の構造を学ぶ上で良い勉強になると思います。
慣れてくれば区切り方の基本ルールに囚われず上手に区切って読めるようになると思います。たとえば主語は前置詞を含んでいても区切らず丸ごと訳した方が分かりやすいな、とか色々考えながらやってみて下さい。
過去問5年分の英文を全部読み終えるころにはかなり長文読解の実力が付いていると思いますよ(^^)
2016年
2月
29日
月
英語の長文問題が苦手な受験生の為に、問題を解くコツについてです。
1. 問題の解き進め方 <読みながら解く>
まずは問題をひと通り確認した上で本文を頭から読んでいきます。あとは、
本文の設問箇所にぶつかったら問題を解く
↓
続きの本文を読み進める
の繰り返し。本文を読み終わったら問題も全部解けている、という感じです。
「先に本文を全部読む」や「設問の近辺だけを見て答えを推測する」というやり方よりもリスクの少ない良いやり方だと思います。
2. 本文の読み進め方 <意味のカタマリごとに区切って前から順に読む>
次に本文の読み方ですが、「意味のカタマリごとにスラッシュ( / )で区切って前から順番に読んでいく」やり方がおすすめ。
英語は基本的に、「誰が/何が(主語)」「どうした(述語)」があって、そのあとに「誰に/どこで/いつ」などが続くだけなので、このやり方でだいたい意味は取れると思います。
問題は「意味のカタマリごとに区切る」と言うけど、どこで区切ればいいの?、ということだと思いますが、基本的には、
①前置詞(in, on, of, for, with, to, by, …)の前で区切る
②接続詞(when, that, but, because, …)の前で区切る
③「, (カンマ)」の後で区切る
④主語が長い場合は主語の後で区切る
この4つくらいを頭に入れておけば大丈夫だと思います。
他にも色々と大事なことはあると思いますが、まずはこの2つだけ覚えて実践してみて下さい。
ということで次回は大阪公立入試の過去問を使って「実践編」を書いてみます(^^)
2015年
8月
07日
金
前回 の続き。
今日は肯定文で使う some と any の違いについて書いていきます。
肯定文で使う any は「どんな~でも」というように後ろの名詞を強調します。
ex.) I like any Japanese movie.
私はどんな日本映画でも好きです。
some の場合は「いくつかの、多少の」という意味で、あとに続く人や物の数量を漠然と表わすときに使います。
ex.) I like some Japanese movies.
私はいくつかの日本映画が好きです。
さて、この例文、any の方は movie と単数形になっていますが、some の方は movies と複数形になっている点に注意が必要です。
some Japanese movies は「いくつかの日本映画」と言っているのだから複数形になるのは分かりますね
けど any の方は単数形になる理由は、調べてみてもいまいち納得のできる答えが見つかりません。
なので自分なりの解釈ですが、
any の方の「日本映画」は作品そのものではなく「日本映画というジャンル」を指しているから単数になる
のだと思います。
日本映画ならどんなものでも好きです、と読み替えたほうが分かりやすいかもしれません。日本映画の作品数でとらえているわけではないので単数形にしないといけないのでしょうね。
ということで some と any の違いをしっかりと押さえておいてください(^^)
2015年
8月
06日
木
先週書いた「some と any の使い分け」の続き。
中学生の英語では「some は肯定文」「any は疑問文や否定文」に使う、と習いますが、全てがそのルールに当てはまるわけではありません。
肯定文で使うことが多い some ですが、疑問文でも使えます。
疑問文に some を使うのは相手が Yes と答えることを期待/想定している場合。
ex.) Do you have some money?
お金、持っていますか?(いくらかは持っていますよね)
これが any だと、
ex.) Do you have any money?
お金、持っていますか?(持っていませんよね)
というように否定的なニュアンスになります。
ですので、疑問文に対する答えに Yes を期待/想定する場合は some を使うのですね。
あとは、人にものをすすめるときも、
ex.) Would you like some coffee?
コーヒーはいかがですか?
Yes を想定しているから some を使います。
some と any のイメージとして、
some → 「ある」ことを想定している
any → 「ない」ことを想定している
というニュアンスの違いがあることを覚えておきましょう。
次回は「肯定文での some と any の違い」について書いていきます(^^)
2015年
8月
05日
水
今日、小6の子がすららでこんな間違いをしていました。
問題:
彼らは山田(Yamada)先生の生徒ですか。 ※山田先生は男性
解答:
Are they Mr. Yamada teacher's students?
とても素敵な間違いです。
間違えたときこそ学びのチャンスですから!
ということで、今日は英語での「先生」の呼び方について書きたいと思います。
日本では、先生のことを名字+先生で「○○先生」と呼ぶか、単に「先生」と呼ぶか、大体はそのどちらかですね。
日本語の感覚のまま英語にすると、
「○○ teacher!」
とか
「teacher!」
ということになるのですが、英語ではこういう呼び方はしないようです。
英語で先生を呼ぶ時は、
「Mr. Yamazawa!」
というように、男性なら Mr. + ラストネーム、女性なら Ms. + ラストネームで呼ぶのが普通です。
(ラストネーム=名字のことです)
また、気さくな先生が「Please call me ○○(ファーストネーム). ○○と呼んでください」という感じで、ファーストネームで呼んでいいですよ、と言った場合は遠慮なくファーストネームで呼んでしまっていいようです。
(ファーストネーム=名前のことです)
日本では先生を名前で呼ぶことは基本的にしないし、させないので抵抗あるかもしれないですけど。
この辺りは日本語と英語の文化の違いですね。
日本では、
「相手との社会的距離を広げて相手を尊重する」
のが日本語の丁寧表現であるのに対し、
英語では、
「相手との社会的距離を縮めることによって丁寧さを表現する」
という丁寧表現が根付いているんですね。
ということで英語では「○○ teacher!」とは呼ばないようにしましょう(^^)
2015年
7月
31日
金
塾では生徒の「夏休みの宿題」の面倒(進捗管理と分からない所の指導)も見ているのですが、せっかくなので、生徒から質問があった問題や、多くの生徒がよく分かっていないポイントなんかを、このブログでも取り上げて解説してみたいと思います。
今日は英語の問題からです。
問題:
次の英文の( )内から適する語(句)を選ぼう。
Ken saw ( some / any ) birds. 健は数羽の鳥を見ました。
Emi didn't have ( some / any ) food. 絵美は少しも食べ物を食べませんでした。
この問題を間違えていた子がいたので取り上げてみたいと思います。
some も any も「いくらかの」という意味の形容詞で「some は肯定文」「any は疑問文や否定文」で使われることが多いです。
なので、上記の問題の解答は、
Ken saw some birds.
Emi didn't have any food.
が正解ですね。
また、否定文の not ~ any は「1つも~ない」と強い否定を表わしていて、同じ意味の形容詞 no と置き換えて、
Emi had no food.
と表現することも出来るので覚えておきましょう。
ということで学校の英語学習としては「some は肯定文」「any は疑問文や否定文」という使い方で覚えておきつつ、それ以外に、
・疑問文でも「人にものをすすめるとき」や「Yes と答えることを期待/想定」する場合は some を使う
・肯定文の any は「どんな~でも」という意味を表わす
という使い方を覚えれば良いと思います。
疑問文における some と any 、肯定文における some と any 、これらの詳しい話はまた次回以降に書いていきたいと思います(^^)
2015年
7月
24日
金
塾では生徒の「夏休みの宿題」の面倒(進捗管理と分からない所の指導)も見ているのですが、せっかくなので、生徒から質問があった問題や、多くの生徒がよく分かっていないポイントなんかを、このブログでも取り上げて解説してみたいと思います。
今日は 前回 の続き。
「私はトムは忙しくないと思います」を英語で表現するときの書き方を、
I don't think that Tom is busy.(I don't think + 肯定文)
とするのではなく、
I think that Tom isn't busy.(I think + 否定文)
と表現しても大丈夫なの?、という疑問についてでしたね。
答えとしては「後者の表現も文法的には正しい、けれど英語ネイティブな人たちはほとんど使わない」みたいです。
この例文だと分かりにくいので別の例文を挙げて説明します。
① I think that he isn't kind.
② I don't think that he is kind.
① だと「彼は親切ではない」という印象が前面にでてしまい「彼」を非難するようなニュアンスになるようです。だけど「親切ではない」と感じているのはあくまで自分であって他の人はそう感じていないかもしれないですよね。だから ② のように「少なくとも私は~と思わない」というニュアンスの表現を用いるようです。
他にもこんな例文を見つけたので挙げておきます。こちらはディビット・セイン著『ニッポン人のヘンな英語』からの抜粋になります。
① I think you didn't give me the right change.
② I don't think you gave me the right change.
「お釣りはちゃんと渡したと思いますが」と主張する相手に対して、
① の表現だと「いや、君はお釣りをちゃんと渡していないと思うよ」と怒りを込めて言っている感じ、② は「お釣りをちゃんといただいていないような気がしますが」という感じで相手に気を使いながらこちらの気持ちを伝えるニュアンスになるようです。
同じような表現でも not の位置が違うだけで与える印象はずいぶん変わるのですね。
言葉って面白いですね(^^)
2015年
7月
23日
木
塾では生徒の「夏休みの宿題」の面倒(進捗管理と分からない所の指導)も見ているのですが、せっかくなので、生徒から質問があった問題や、多くの生徒がよく分かっていないポイントなんかを、このブログでも取り上げて解説してみたいと思います。
今日は英語の問題からです。
問題:
私はトムは忙しくないと思います。(Tom / think / is / I / busy / that / don't).
この問題を、
I think that Tom is don't busy. ※これは不正解
と書いていた生徒がいました。気持ちは凄く分かります。ですが不正解。
日本語の文だけをみると「私は思います」と「トムは忙しくない」という2つの文を接続詞 that でつなぐ形になるように思えます。
けれど単語の選択肢を見ると否定文の材料として don't を使わなくてはならないので、Tom is busy を否定文にして「トムは忙しくない」という文を作ることができません。
なので I think の方を否定して「私はトムは忙しいと思いません」という形にするんですね。
I don't think that Tom is busy. ※これが正解
日本語の文だけをみて考えるのではなく、文法の正しさもちゃんと考えないといけない問題ですね。
あとは「私はトムは忙しくないと思います」を「私はトムは忙しいと思いません」と読み替えられる国語力も必要になってくるかな。
さて、この問題。
単語の選択肢に don't があるから don't think で否定文にすると説明しましたね。
じゃあもし選択肢の制限がなければ I think that Tom isn't busy. と書いてもいいのか、という疑問が浮かんできませんか?
ということで 次回 はこの疑問について書きたいと思います(^^)
2014年
8月
07日
木
be動詞の疑問文に答えるとき、
No, I'm not.
No, He's not.
というように、No のときは主語と be動詞の短縮形を使うことが出来ますが、
Yes, I'm. × → Yes, I am. ○
Yes, He's. × → Yes, He is. ○
Yes のときは短縮形を使うことが出来ません。
今日はこの理由について簡単に説明してみたいと思います。
まず be動詞 (am / are / is) の発音には 弱形 / 強形 という 2種類があって、
・普段は弱形で弱く発音する
・強調したいとき、直後の文章を省略したとき、などは強形で強く発音する
というようなルールがあります。
疑問文に答える文というのは、
Is this your pen?
Yes, it is ( my pen ) .
のように ( ) の中を省略した文なので、直前の is は強形で強く発音する必要があります。
このとき、
Yes, it's.
のように短縮形を使ってしまうと is を強く発音することができなくなるので、短縮形を使わずに
Yes, it is.
としなければならない、ということなんですね。
2014年
7月
26日
土
先日「Nice to meet you と Nice to see you の違い 」について書きました。
次は、Nice to meet you と Nice meeting you の違いについて書いてみたいと思います。
この2つ、文法的には、
to meet → 不定詞の名詞的用法「~すること」
meeting → 動名詞「~すること」
なので訳としては同じように思えますが、伝わるニュアンスは全く違ってくるようです。
例えば、
to 不定詞を目的語にとる動詞は、
begin (start) to ~ : ~し始める
want to ~ : ~したい
try to ~ : ~しようとする
など、これから先の事を表現するものが多く、
逆に動名詞を目的語にとる動詞は、
finish ~ing : ~し終える
stop ~ing : ~するのをやめる
など、過去から現在までのことを表現します。
to には未来へ向かうイメージ、~ing には過去から現在までを表すというイメージがあるのですね。
つまり、
Nice to meet you. → 「はじめまして、これからよろしくね」
Nice meeting you. → 「会えて良かったわ、さよなら」
というニュアンスに聞こえるようです。
ですので、
初対面で最初の挨拶は Nice to meet you.
話が終わり別れ際には Nice meeting you.
と言うのが良いようですね。
2014年
7月
23日
水
今日、生徒がすららをやっていると Nice to see you というフレーズが出てきて、Nice to meet you とどう違うの?と質問を受けました。
どちらも「お会いできてうれしいです」という意味のフレーズなのですが、meet の方には「初めて会う」というニュアンスが含まれるようです。
ですので、初対面の相手には、
Nice to meet you.
二回目以降に会ったときは、
Nice to see you. (Nice to see you again.)
と使い分けると良いようです。
2014年
7月
08日
火
今日は英語の基本的なルールのお話です。
以下の問題は、去年通っていた中3生の全員が「先生、この問題おかしい。現在か過去かなんかわからへんやん!」と質問して来た問題で、とても印象に残っています(^^;)
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He ( ) in New York.
1. live 2. lived
括弧の中に入るのはどちらか?と言う問題。
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正解は lived ですね。
確かに文の中に現在か過去かを判断するための単語は含まれていないので、その点では区別は出来ません。
ですが、主語を見ると He が使われていますね。He は三人称で単数の形です。
もしこれが現在の文であれば He に続く一般動詞には三単現の s をつけて lives にしなければなりません。
この問題の選択肢には lives は無いので lived が正解、ということなんですね。
英語の問題は「どの文法ルールについて問われているか」をしっかりと見直して理解していくことが大切ですよ。
2014年
1月
20日
月
生徒から、名詞の所有格に「~'s」と「~s'」となるものがあって
使い分けが分からない、というような質問がありました。
つまり、
sister's
と
sisters'
の区別がよく分からないということでした。
この違いは前者が「単数形」、後者が「複数形」ということですね。
所有を表す「~の」は、「名詞+'s (アポストロフィー と s)」の形
になります。
ただし、~(e)s で終わる複数形の場合は「'」だけをつければいいと
いう決まりがあるので、
sister's(姉の)
sisters'(姉たちの)
となるわけです。
また、複数形であっても children のように ~(e)s で終わらない
場合は通常どおり Children's とすれば OK ですね。
ちなみに、Chris(クリス)のように ~s で終わる人名の場合は、
Chris's / Chris' のどちらでも OK ですが、前者の方が一般的な
ようですね。
2013年
12月
29日
日
今日は塾の年賀状を作っていたのですが、年賀状のデザインをいろいろと見ていると
結構「A happy new year」と書かれているものを見かけました。
私も子どもの頃は何の疑いもなくこのフレーズを使っていましたね。
実はこれは間違いで、新年のあいさつには不定冠詞の「a」を付けずに「Happy new year」
と言うのが正しい表現です。
「Happy birthday」や「Good morning」に「a」を付けないのと同じで、挨拶として
使う場合は「Happy new year」にも不定冠詞の「a」は付けません。
新年のあいさつで「A happy new year」と言うのは、日本語で「楽しい新年」と言う
ようなものですので注意しましょうね。
ちなみに「新年おめでとう」という挨拶ではなく「良いお年を」という意味合いの
文章のなかでは不定冠詞の「a」を付けたりします。
・クリスマスでよく使われるフレーズ
「Merry Christmas and a happy new year」(メリークリスマス、そしてよいお年を)
・年が明ける前に使われるフレーズ
「I wish you a happy new year」(あなたにとってよい年になりますように)
色々調べてみると上のクリスマスのあいさつから、「A happy new year」が単独で
新年の挨拶として使えるのだと誤解した、という説が有力なようです。
今日はもう29日なので、もう手遅れかもしれませんが年賀状を作る時は間違った
表現で新年のあいさつを書かないように気を付けてくださいね。